東京では、久しぶりの『基地はいらない、どこにも』の上映会です。
『基地はいらない、どこにも』は、『どうするアンポ』の前につくった作品ですが、「今はこの作品をやりたい!」と希望して実現しました。
『基地はいらない、どこにも』
http://www.ndn-news.co.jp/shop/pickup/kichidoko.html以下、案内文です。
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○●○●○●○●○ ドキュメンタリー映画上映会 ●○●○●○●○●○
映画『基地はいらない、どこにも』by 小林アツシ
軍事基地は沖縄だけの問題なの?
いま、あらためて基地を考える
日時:9月7日(土)17:30〜19:30
会場:明治大学駿河台校舎研究棟4階第1会議室
http://www.meiji.ac.jp/koho/campus_guide/suruga/access.html※上映後、監督トークあり・入場無料
主催:一橋大学大学院社会学研究科フェアレイバー研究教育センター
明治大学労働教育メディア研究センター
Labor Now
参加申込み:資料準備の都合上、9月6日までに事務局・高須宛にご一報下さい。
電子メール h_takasu(a)jca.apc.org (a)を半角の@に置き換えて送信下さい。
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軍事基地問題の本質とは?
2013.8.11
小林アツシ
2012年に続いて今年もオスプレイが普天間基地に配備されつつある。そしてオスプレイは東京の横田基地にも配備されるのでは?、自衛隊も導入するのでは?、という報道もされている。
橋下徹大阪市長らからは、大阪でオスプレイの訓練を受けて入れられないか、などという発言も飛び出していた。
こうした状況を見るたびに『基地はいらない、どこにも』をつくっていた当時のことを思い出す。いまの状況とそっくりなのだ。
『基地はいらない、どこにも』は、全国規模の大騒ぎとなった「米軍再編」の動きを取材し、2006年12月に完成した映像作品である。
私自身は、その後『どうするアンポ』という作品もつくったが、『基地はいらない、どこにも』のほうが、基地問題の本質を描けたのではないかと思っている。
沖縄の過剰な負担を減らすべきだというのは正しい。しかし「米軍再編」のその後の動きを見ていても「沖縄の負担軽減」を名目に本土に移転させたものの本質的な解決にはならなかった。
こんなことを書くと、「お前のそういう発言こそが、沖縄に対する差別を固定化させている」という批判を受ける。
沖縄に対する差別の解消という意味では「本土移転」は理にかなっている面もある。沖縄の人たちにはそれを要求する権利もある。そして過剰負担を押し付けた側は、その主張に耳を傾けるべきである。
しかし、残念ながら「沖縄の負担軽減」を名目に行われた米軍再編も、結果的には沖縄の負担軽減にはならず、基地被害を拡散し、沖縄の負担も減らないという結果になっている。
「軍隊」は自分たちが便利に使える「陣地」を増やしたがるのだ。「出ていけ!」という声があまりに強いと使っていない基地を少しだけ返還したりするが、基地に対する反対の声が弱い場所では、基地強化が進められる。
そして、軍事基地の問題は「迷惑施設」の問題としてだけ考えれば良いわけではない。軍事基地は、そこから軍隊が海外に行って人殺しをするのだ。沖縄だろうがヤマトだろうがグアムだろうが同じだ。「負担軽減」で移転しても、その本質はなにも解決しない。
本質はなのかをとらえるのはむずかしい。基地問題は、基地関係で働く人たちの労働問題ともつながる。そして軍需産業をはじめ、多くの人たちが、基地があるこの構造のなかで生活を営んでいる。この複雑な問題をどう解決していくか。やはり本質はなにかを考えながら行動するしかないだろう。
posted by 小林アツシ(あつこば) at 07:41|
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